2015年08月25日

満員電車の朝

こんな大移動、よくも毎日繰り返しているものだと、纖瘦店 都内の地下鉄に乗って思った。田舎に暮らし、満員電車に乗る機会の少ない僕は、毎度そのスケールに驚く。

ホームと電車、ギリギリの隙間に並ぶ警備員。白と黒だけの衣装。それらが混ざり合い、ざわざわとした音しか聞こえない空間を、各々が黙々と泳ぐ。


草食動物のように皆、同じ方向へと進み、その無表情には怒りさえ湛えてているようにもみえる。

同調圧力。1㎜たりとも、はみ出すことを許さない。静かなモノクロの、DR REBORN労働人間だけの、ベルトコンベヤーみたいな社会がそこにはある。

満員電車の中では、負のエネルギーを交換し合い、貯め込む人もいれば、どこかで誰かを傷つけて発散する人もいる。そもそも、人が多く集まりすぎている…。

そんなことを考えていると、僕もそのうちの一人ではないかと、圧力に押しつぶされている自分に気が付く。やはり、真っ暗なトンネルよりも、深い緑が過ぎていく景色のほうが性に合うと感じた。

明日もまた都会では、同じ景色が流れていくのだろうDR REBORN。  


Posted by 浪漫刺客 at 15:55

2015年08月11日

その時もやけに日差しが強くて

最近あの時のわたしをぶんなぐってやりたいと思うことがままある。もちろん痛いのはいやだから綿菓子とかで。
その日三人は省吾のベッドで、一人は床で眠っていた。DR REBORN完全に眠るタイミングを見失った私たち二人は、横になってひたすらぽつぽつと会話を交わしながら互いのバイトの時間まで目をこすっていた。

私の、おなかすいた。という声が思ったより部屋に響いて、ベッドで眠っていた文美がもぞりと動いた頃、時計の針は確か6時45分を指していた。

省吾はよごれたまな板とフライパンを軽く洗って、冷蔵庫から玉ねぎと、ピーマンと、ひき肉を取り出した。台所はひどく散らかっていて、出し忘れたゴミ袋がそのままになっていた。綺麗好きの彼女は作れないだろうなあ。私はへいきだけど。彼は一週間ほど前にフラれている。

味見にと小皿に少し取り分けられた野菜炒めはやけに玉ねぎが多くて、ひき肉は少し見え隠れする程度だった。後でわかったことだけれど、玉ねぎとピーマンは賞味期限が切れていた。省吾にもあーんしてあげると、玉ねぎ邪魔だなあと笑ったので、私もあはあ、と笑った。
散々食べて飲んでしたアトがありありと残るテーブルの上に、野菜炒め、皿とグラス二つ、エクセルシオールのパン。
パンの中身を聞くと、ツナとチーズだという。ツナは大の苦手だったけれど、むりやりに喉に押し込むと案外いけた。わたしの場合、追い込まれて食べた食わず嫌いだったものは、後々すきなものになる。DR REBORNたとえばサマーランドでミーナのお姉さんから食べさせられたマヨネーズ。ミーナのお姉さんはすごく美人でスタイルが良いものだから、本当にどきどきした。ミーナのことを少し思い出して、ツナを飲み込んだ。大きく喉が鳴った。

寝てる四人に伝言を書いて、省吾の家をでた。無遠慮に飛び込んでくる朝日が目にしみて、しばらく二人でいたいいたいと騒ぎながら、まだ静かな住宅街を歩いた。途中スーパーに寄ってペットボトルのお茶を買った。わたしの分は奢ってくれた。駅に着くと猛スピードで走るタクシーがいて、省吾は、荻窪のタクシーは運転が荒いんだよ、と顔をしかめた。頭の中にある一度はやってみたいことリストの中に、タクシーの運転手に地平線の彼方まで、と言うことがある。ベタ中のベタだ。わたしは黄色いタクシーが好き。

電車で、わたしの向かいの椅子には義足の女の子が座っていた。女の子がスニッカーズを食べ始めたので、わたしはそれをずっと見ていた。電車の中で省吾は眠ってしまったので、新宿に着いたと同時に起こしてやった。省吾はわたしにお礼を言ってから、一度ばちんと頬を叩いて降りた。外の日差しは強く、照り返しが目にささってわたしは眉間にしわを寄せた。わたしは御茶ノ水で乗り換えるはずが、いつの間にか寝てしまい、結局バイトには間に合わなかった。義足の女の子はどこで降りたのだろう、と少し気になったが、どうにもわからなかった。

波崎とコンビニに入った時、なんとはなしにツナマヨおにぎりを買った。あれ、おまえツナ食えたっけ。珍しく見開かれた波崎の目とぶつかる。食えないよ。わたしは、一口かじったツナマヨおにぎりをゴミ箱に捨てた。その時もやけに日差しが強くて、まぶたがじりじりと焼けるように熱かったDR REBORN。  


Posted by 浪漫刺客 at 15:57笑顔相見
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